2013年に次女を出産した時私は無痛分娩を体験しました。
どういったお産になるのか、普通分娩との違いなど気になる方の参考になればと思い、自分の体験談を記しておこうと思います。
無痛分娩とは背中の腰のあたりから管を入れ硬膜外麻酔をして陣痛の痛みを和らげて
出産する方法です。
無痛と呼ばれますが実際に痛みは無になるわけではなく和らげるといった方法になります。
目次
無痛分娩へのリスクを考えてみた
長女の時は普通分娩で産みました。
産院に無痛分娩という選択肢がなかったかです。
長女は約8時間で生まれいわゆる安産だったと言われました。
とは言っても初産だし普通分娩なので初めての陣痛の痛さには驚きましたし、
これが一体いつ終わるのかと疲弊しました。
次女の産院には無痛分娩の選択肢がありました。
一度陣痛の痛さを知ってしまっているので
それを和らげられると聞くと選ばずにはいられませんでした。
先生に
「リスクはありますか?」
と聞くと
「う〜ん。全くないとは言い切れない。エジプトへ旅行に行って気球に乗って
それが落ちてしまうという人もたまにいるでしょう?」
と(笑)
???ですが
要はどんなことにも100%大丈夫などないということかと思います。
それは普通分娩でも同じことで安全な妊娠経過をたどっても
出産時は危険なお産だったという人もけっこういるのと同じなんだなと解釈しました。
リスクのない出産など元々ないのです。
無痛分娩ゆえにリスクが上がることはないということかと思います。
時間がかかりすぎて赤ちゃんの心拍が落ちて無痛分娩にすれば良かったと思うかもしれないし
麻酔の副作用に過剰反応してしまい普通分娩にしておけば良かったと思うかもしれない。
どのお産がリスクが高いかは人それぞれなのだと思います。
・私が無痛分娩を選んだ理由
・妊娠経過においてとくに何もリスクがなかった。
・今まで薬などでアレルギーをおこしたことがない。
ということから大丈夫でしょう、と自分で判断したのです。
ちなみに無痛分娩を選んだからといってそれ用に適正検査を行うとか
そういった事は全くなくカルテに「無」と書かれただけでした(笑)
先生にしてみれば麻酔するかどうかだけの違いなのかなあと思いました。
あとは無痛分娩の追加料金が3万円程でとくに問題がなく出産すれば
出産一時金に収まるということも決め手でした。
追加料金が10万円を超えるところもあると聞きますので、出産一時金を超えてしまうとなると
痛みは我慢しようかなとなっていたかも。
・誰が麻酔をするのか
私の行っていた産院は個人病院で、とくに麻酔科の先生などはおらず常勤の院長が麻酔を行っていました。
なので陣痛のきたタイミングで麻酔の処置をしてくれるという所でしたので
いつ産気付いても無痛分娩に対応してもらえました。
よく聞かれるのは週に何回か来る麻酔科の先生に合わせて出産をするので
計画分娩になることがあると聞きます。
この場合は誘発剤を打って陣痛をおこし、無痛分娩をするという流れになると思います。
なので無痛分娩を検討する際はかかる産院が計画分娩になるかどうかも
確認したほうが良さそうですね。
・出産の日
陣痛かどうかも分からないくらいの弱かった陣痛がものの
2時間くらいでどんどん痛みが増大してきました。
二人目だからか進むのが早い!
すぐに麻酔の処置をしてもらうのですが、
麻酔をすると下半身の感覚が鈍くなるので
先にトイレへ行くよう言われます。
お腹痛い最中トイレへ。。
そしていよいよ麻酔へ。
背中を丸めて横になるのですがこの時
注射をするために背中を丸めるのをキープしなくてはなりません。
エビみたいに丸くなるのです。
はっきり言って今回のお産で一番怖かったのはこの注射です。
この注射がどうしてもうまくいかず諦めて普通に生んだという人も聞いたことがあります。
なかなかじっとしていられず、背中を伸ばしたくなるのですが
そうすると上手く注射できないようです。
逃げてしまってちょっとイラッとされながらもなんとか管を通すことに成功し
麻酔を注入してもらいました。
しばらくすると強くなっていた陣痛が随分楽になり
おしゃべりする余裕まででてきます。
とは言っても全くの無痛になるわけではないので
陣痛の感覚や周期などはわかります。
2時間くらい経つと麻酔が切れてきて陣痛が強くなってくるので
ナースコールを押して麻酔を追加してもらいました。
よく麻酔をするといきむタイミングがわからなくなるのでは?ということも聞かれますが、
これは初産で普通分娩だった時私も分からなかったので
麻酔の問題ではなく経験の問題のような気もします。
むしろ猛烈な痛みに襲われない分
陣痛の周期や赤ちゃんがどこまで来ているかがきちんと感覚で分かるのです。
普通分娩の長女の時は下半身の全てが痛くてどこがどうとか感覚がどうとか
何も分からずただパニックでした(笑)
いきむタイミングは陣痛のタイミングを見て先生や看護師さんが言ってくれました。
私の大きな骨盤と娘の小さな頭のおかげで2回いきんだくらいで出てきてくれて
非常に安産でした。
長女のときは
「やっと終わった・・・」
とぐったりで生まれた喜びよりもお産が終わったことに
放心していましたが
次女の際は生まれてきた小さな赤ちゃんを楽しむ余裕さえありました。
お見舞いに来てくれた親戚などからも今日出産した人とは思えないと言われるくらい
その日のうちにすたすた歩いていました。
別に私は若いわけではありません、笑
どちらかと言えば次女のときはすでに高齢出産の域。
気になることがあったといえば産後1週間くらい
片方の太ももがしばらくすこし痺れていました。
だからどうというほどの支障はありませんでしたが、
少し痺れた状態でいつのまにかそれもなくなっていました。
・無痛分娩と普通分娩の最大の違い
大きな違いはもちろん陣痛の強さにあります。
「無」ではありませんがだいぶん軽いです。
そして最大のメリットは産後の体力温存ではないでしょうか。
普通分娩で陣痛に耐えつづけた体力のほとんどを
温存することができるので、産後も元気が残っていて
顔に血管が浮き出ていたり握りしめた拳で手が震えたりというような
ことはないと思います。
そのため、終わってただぐったりではなくドラマのような感動的な出産が迎えられます。
無痛分娩はこんな人にとくにおすすめ
・体力がない
・高齢出産
・お金があまっている(産院によっては高い)
・産後の復帰予定が早い
・産後に里帰りできない
・薬にアレルギーがない
やはり普通分娩に比べると使う体力はかなり節約できるので、産後実家に戻ってゆっくりできない人や上の子のお世話や送り迎えなどが休めない人はとくにおすすめです。
とくに第2子以降は入院期間が短い産院も多いですし。
私も長女の保育園のことなどを考えると産後実家でゆっくりなどはできず、退院後はすぐに普通の生活に戻らなくてはならなかったので回復の為に体力を余らせておくことは重要でした。
もちろんお産は人それぞれなので無痛分娩であっても難産になってしまい産後の回復が遅れる方もいると思いますが、その場合、普通分娩でも回復が遅れる可能性が高くなると思われます。
・ケースはいろいろ
これは私の体験なので
無痛分娩でも陣痛時間が長くなりすぎて体力が落ちてしまう人も
いるかもしれませんし、
麻酔が体質に合わなかったという人もいるかもしれません。
麻酔があまり効かなかったという人もいます。
出産のストーリー自体が人それぞれで同じはありませんので安易に勧めるわけではありませんが、無痛分娩をしたいけどどんな感じなのかなあと迷っている方に参考にしてもらえればと思っています。
そしてやはり断然ラクです。
もう何の為にあの陣痛の痛みを我慢して産んでいるのか意味が分からないくらい(笑)
ラクに産むと子供への愛情も薄くなってしまうかというと
そんなことはありません。
次女めっちゃ可愛いです^^
大きな骨盤で小さな次女を無痛分娩で生んだので
あともう一丁、二丁くらい産めそうな気はしますが、
育児のほうが大変なので我が家は二人の愛娘で満足しております。
産むより大変な育児に今は奮闘中です⭐︎
かかりつけの先生と良く相談しながら参考にしていただければと思います。
出産はお腹を痛めてこそなのか
先進国の中で無痛分娩が浸透していないのは珍しいように思います。
日本ではなぜかお腹を痛めてこそみたいな風潮が根強く、楽をしたらダメみたいなムードが未だに漂ったりしていませんか?
年々無痛分娩を選ぶ人も増えているので以前よりはマシかもしれませんが。
楽をしたらダメだと、痛い思いをしなくてはダメだと言う人は出産意外の手術も麻酔なしで受ける覚悟がある人なのでしょうか?
そんな人いませんよね?
屁理屈かもしれませんが出産以外の治療ではみんな当然のように麻酔を受けるのになぜ出産だけは耐えろと言われるのか。。
昔はなかったからなんとなく否定的というあまり根拠のないもののような気がしてなりません。
掃除機や洗濯機は使うけどルンバと食洗機には否定的みたいな。。(全然ちがう?)
よく知らないから分からないことはなんとなく否定というだけなら全く気にすることはないと思います。
とくに無痛分娩を推奨しているわけではありませんが、お腹を痛めなくてはダメかなという部分だけで悩むならもったいないと思うからです。
一番大事なことは母子ともに無事であることだと思うのでどの選択が母子の健康を一番優先できるかで選ぶべきかなと思います。
出産方法は色々ありますが、出産で苦労することが一番大事だとは思えません。
母子の無事と体力温存を考えた方法として無痛分娩は合理的な出産方法の1つではないかなと思います。